名入れを比較検討!

日本で試されたサービスで中国市場開拓を中国のモバイルインターネットの利用率が低いことは先に述べたが、中国でのサービス内容が一昔前の日本と同じだと思うのは早計である。 分野こそ違うが、交通カードでは、すでに日本の「SUicA」をも超える利便性を持った非接触ICカードが存在している。
「上海交通カード」と呼ばれている非接触ICカードは、地下鉄だけでなく、バス、フェリー、タクシーなどで共通して使え、1500万枚以上の発行枚数を誇っている。 特に上海市内のタクシーにおけるICカード読取器の装着率は90%を超え、日本の利便性をはるかに上回っている。
この上海交通カードを、小売店のモバイルマーケティングに活かすようなサービスもスタートしている。 上海のマクドナルドに行くと、店頭にポイント会員用の読取機が設置されており、商品購入時に上海交通カードを読み取らせ、自分のポイントを加算することができる。
単にポイントカードを代行するだけではない。 これらの情報は、交通のデータともリンクして分析することができる。
地下鉄を使って近くまで来ているのに、最近店に立ち寄らない顧客に、携帯クーポンを送ることも可能である。 日本ではオムロンの提供する「グーパス」という自動改札機と携帯広告メールを組み合わせたサービスがあるが、そのさらに先を行くサービスが、中国ですでに試されているのは驚きである。
これは中国でもきわめて先進的であり、上海に続いて北京や青島への拡大が予定されている。 携帯電話を利用したチケットサービスも存在する。

JCNという日本のコンテンツ事業者の出資先であるMNC(北京移動納維信息科技(服務)有言公司)が提供するサービスの中に、2次元バーコードを利用した映画館のチケットサービスがある。 モバイルサイトで映画を予約し、2次元バーコードをダウンロードしておけば、当日映画館の前の発券機で入場券を打ち出すことで、待たずに入場できるのである。
まだ携帯電話にICチップこそ搭載されていないが、日本で試されてきたアプリケーションが続々と中国で開始されている。 非接触ICチップの搭載も、2010年の上海万博までには間に合うであろう。
なにより携帯電話利用者の絶対数が多い中国では、こうしたサービスが爆発的に普及する可能性が高い。 日本企業は、これまでに、携帯電話上で動く数多くのサービスを日本国内の市場で試してきた。
その中には、絶対ユーザー数が伸び悩み、ニーズがあるにもかかわらず、インフラ投資に見合わず撤退したサービスも多かったことであろう。 それらの中には中国市場でならば成立するサービスもあるはずである。
日本企業は、過去の失敗の教訓を活かし、サービスを中国ニーズに合わせて改良し、再度、中国で挑戦すべきである。 その際には、日本から技術とビジネスモデルを持ち込み、マーケティングを中国側のパートナーに任せるような方法が、参入成功につながる。
SO携帯電話グローバル動向。 1)W-CNMAとCNMA20001xのどちらが市場を制覇するのか。
第3世代携帯電話*が世界で初めて産声を上げたのは、2001年12月である。 提供事業者は日本のNであった。それから約4年を経た2005年10月現在、全世界で約億8000万人が利用し、全体の1割弱を占めるまでとなった。
しかし、その道のりは決して平坦ではなかった。 サービス開始から2年間は、利用者数が伸びず、不要論すらささやかれる時期もあった。
しかし、2005年になって、ようやく拡大のスピードを上げ、今後5年は、第3世代携帯電話の成長期を迎えることとなる。 2010年には、第3世代携帯電話の利用者数は、世界で約7億人(全体の23%)に達するとNRIでは予測している。

ITU(国際電気通信連合)を中心に世界統一方式をうたって、技術開発が進められた第3世代ではあるが、第2世代のときと同様、ここでもまた通信方式の標準化競争が勃発し、市場はW-CNMA陣営とx陣営とで2分化されることとなった。 グローバルな端末開発にとって、歓迎されない状況が続いている。
では、いったいどちらが市場の覇権を握るのか。 図表1.T6−1に、世界における第3世代携帯電話端末の各年の端末需要台数予測を示している。
2004年までは、x陣営が、下位通信方式のCNMAONEとの互換性があったため、圧倒的に優勢であった。 下位との互換性によって通話エリアが狭まることなく、また端末の開発費用の増大を抑えることができたこともプラス要因である。
しかし、ここにきてW-CNMA陣営も挽回し、2007年にはW-CNMAの需要がx陣営を超える見込みである。 これは、現在、世界で普及している携帯電話のうちの8割を超える採用率であるGSMという通信方式とW-CNMAとは親和性が高く、GSMを採用する国々において、ようやく第3世代携帯電話の需要が拡大してきたためである。
現在、次世代NVNにおいても、ブルーレイデイスクとHN一NVNという2つの規格をめぐって、世界標準の規格戦争が勃発しており、2方式併存のまま市場に提供が開始されようとしている。 利用者の利便性は考慮されず、事業者の思惑の犠牲となる可能性が高い。
同じことが携帯電話市場でも起ころうとしている。 第3世代携帯電話の通信方式は、各国の各通信事業者がどの方式を採用するかで、その需要は大きく変動する。
現在のところ、W-CNMAが今後5年の期間で見た場合、市場の7割近くを占める可能性が高いが、x以外にも、TN一CNMAやWiMAXなど、他の技術を利用したサービスの展開も検討されており、長期的に見ればどの技術が市場を制覇するかは不透明である。 これらの通信方式は、細かな実現技術に違いがあるものの、ユーザーが感じる違いはデータ通信速度のみといっていい。
たとえば、W-CNMAとxEV一NOを比べてみると、ユーザーが静止している場合は、W-CNMAが384kbPsで、xEV一NOが2.4MbPsであり、6倍の速度差がある。 通信規格競争によって、過去の技術に対して飛躍的な革新が期待できるのは事実である。

携帯電話市場でも、ユーザーの利便性を一層追求したサービスを展開しようとするため、こうした異なる方式が開発され併存することとなっている。 ユーザーが求める、より高度なサービスを提供することは歓迎できるが、その過程においてユーザーの利便性を損ねるような事業展開はあってはならない。
現在のトレンドが続けば、W-CNMAが世界標準となる可能性が高い。 しかし、いずれの通信方法が標準となるにせよ、1台の端末で、いつでもどこでも利用できるのが携帯電話の特長であるとするならば、ユーザーに国境を意識させることのない利用環境を提供することが、事業者の責務であろう。
2)世界中どこでも、通話メールモバイルインターネットができる時代に現在所持している携帯電話を、同じ電話番号、同じメールアドレスのまま、欧米などの諸外国で利用可能にするサービスを「国際ローミングサービス」という。 際ローミングサービスは、通信方式が同一の場合にのみ、利用が可能となる。

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